駒形伏見稲荷神社


大正九年、当時の神職駒木甫が、京都伏見の官幣大社稲荷大社祭神 倉稲魂之神を勧請した。社殿は宝暦六年に建造され、もとは駒形神社の本殿であった。

牛頭天王の獅子頭一対

 前橋市指定重要有形民俗文化財 

この獅子頭は、厚さ4センチの桧材5枚で作られ朱の漆が塗られている。江戸時代、駒形町は藩主酒井氏の命により、町づくりが始まったといわれる。しかし、大勢の人を寄せて町づくりを行うことは決して容易なことではなかった。そこで、駒形住民統合の象徴として、この牛頭天王をまつり、住民の団結をはかったのである。祭りは住民の合議の上、6月14日を例祭日と定め駒形宿を下から上まで巡行し、そこで獅子頭を韮川に流し下へ行って拾い上げ、これを何回も繰り返した。こうした行事が1812年頃より明治末年まで約100年間続けられた。勇壮闊達な行事と共に歩んだこの町の歴史を忍ばせる貴重な文化財である。